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相性抜群!日本酒「糖質ゼロ」で和洋中

本研究レポートでは、日本酒「糖質ゼロ」と料理の相性を「味覚センサー」という人間の舌に近い装置で科学的に測定した結果について報告しています。味香り戦略研究所(http://www.mikaku.jp/)の協力により、「味覚」という主観になりやすい感覚を、科学的なアプローチで数値化しました。得られたデータから日本酒「糖質ゼロ」は、舌に残存した料理の成分を洗い流すウォッシュ効果があり、何度でも料理を一口目の味覚として楽しむことができる可能性が示されました。またウォッシュ効果は、和洋中の幅広いジャンルの料理で同様に観察され、日本酒「糖質ゼロ」は、様々な料理と相性が良いと推定されました。


<研究キーワード:日本酒・清酒、糖質ゼロ、料理との相性、味覚センサー>

日本酒「糖質ゼロ」と料理の相性

【はじめに】

日本酒は、一般的に淡白な和食にしか合わないと思われがちです。最近スギなどの香りを含む日本酒である樽酒は、例えばウナギのかば焼きのような脂分の多い料理に合うと科学的にも報告されています(1)。また、香りの高い日本酒である吟醸酒は、フランス料理にも合うと言われています。

食文化の多様化は日々広がり、和食以外の様々なジャンルの料理を楽しむ機会もますます増えてきました。これまで様々なジャンルの料理に合う日本酒の研究がなされてきましたが、今回は「味覚」という主観になりやすい感覚を、味覚センサー(Intelligent Sensor Technology社、型番SA402B)を用いて数値化することとしました。味香り戦略研究所に分析を協力して頂き、日本酒と料理の相性の良さを研究いたしました。

【日本酒「糖質ゼロ」の効果】

「料理を一口食べ、次に日本酒を飲む。また一口食べて飲む。」という、実際の飲食シーンを想定して試験系を構築しました。この試験系で舌(味覚)を科学的に検証するわけですが、まず舌(味覚)に相当する部分に味覚センサーを用いました。この味覚センサーの仕組みは「人工脂質膜による電位の測定」により味の成分を測定するものであり、「酸っぱさ」を測定することのできる膜型pHメーターと原理は同じです。

実験操作は、①味覚センサーで基準液(唾液に相当)を測定し、②液状化した食品を測定し、③酒類で味覚センサーを洗浄し、④最後に残った「後味」を測定するという手順となります。マグロの刺身を例にとりますと、②にすり潰したマグロの刺身溶液、③に日本酒「上撰」または日本酒「糖質ゼロ」を用いました。マグロの刺身由来の成分である「後味」が、日本酒「上撰」で残った後味と比較して日本酒「糖質ゼロ」では約2.8倍も後味を落とし、マグロの刺身由来の成分が洗い流されることがわかりました(図1)。

図1 マグロの刺身成分を洗い流す効果の比較

脂っこいものや味の濃いものを食べると一口目はインパクトのある味覚があり、一口目が美味しいとよく言われます。しかし、二口目、三口目となると口の中に料理の成分が残るためにインパクトのある味覚が段々弱くなって、最後は味覚が鈍くなることがあります。日本酒「糖質ゼロ」が味覚センサーに付着した料理の成分を洗い流す(ウォッシュ)結果から、実際に刺身を食べてから日本酒「糖質ゼロ」を飲むと、二口目以降も口の中の刺身の成分がウォッシュされて、一口目と同じインパクトのある味覚を何度でも楽しめると言えます。刺身の成分を洗い流し、口の中をリフレッシュさせる効果を日本酒「糖質ゼロ」のウォッシュ効果としました。

【和洋中の料理に対するウォッシュ効果】

次に、他のジャンルの料理にも合うかを検証するために、濃厚な和食である「豚の角煮」、ピリ辛中華料理の「麻婆豆腐」、そしてこってり洋食料理である「デミグラスハンバーグ」についても、マグロの刺身と同様の試験を行いました。どの料理にもウォッシュ効果が見られ、日本酒「糖質ゼロ」は幅広いジャンルの料理に合う可能性が示されました(図2)。

図2 和洋中の料理に対するウォッシュ効果

【他の酒類との比較】

他の酒類と日本酒「糖質ゼロ」の違いについても検討しました。味覚センサーで、旨味の余韻・味の厚み・素材のコク感・ミネラル感・渋味の後味について測定し、日本酒「糖質ゼロ」と焼酎(水割り)のウォッシュ効果の比較を行いました。味はよくバランスと言われますが、日本酒「糖質ゼロ」は焼酎と比較して各項目がほぼ均等で正五角形に近い形のグラフであり、理想的な後味が残ることがわかりました。ただ単に料理の成分を流す力が高いだけでなく、日本酒「糖質ゼロ」はバランス良く料理の成分をウォッシュすると言えます(図3)。

図3 糖質ゼロと焼酎のウォッシュ効果の比較

【糖質ゼロの旨みについて】

糖質がゼロであることから味の薄い日本酒ではないかという疑問にこたえるために、月桂冠の日本酒「糖質ゼロ」と市販の日本酒(169品)、他社糖質オフの日本酒および他社の糖質ゼロの日本酒について、旨みそのものを直接味覚センサーで測定して比較をしました(図4)。月桂冠の日本酒「糖質ゼロ」は、他社の糖質ゼロの日本酒や他社の糖質オフの日本酒よりも旨みがあり、市販の日本酒(平均値)にも劣らないことが示されました。

図4 糖質ゼロの旨みの強さの比較

まとめと今後の展開

日本酒「糖質ゼロ」と料理の相性の研究成果は、日本酒の新しい飲み方を提案することにつながるものです。今後も当社の企業コンセプト「健をめざし、酒(しゅ)を科学して、快を創る」 に基づき、品質の高いお酒を造り、科学的なアプローチにより、新しい価値を提供することに励んで参ります。

【学会発表】

  • 糖質ゼロ清酒への挑戦、日本生物工学会2011年度大会、2011.9.27
    ○堤 浩子
  • 糖質ゼロ清酒の開発、平成23年度日本醸造学会大会、2011.10.5
    ○堤 浩子、犬童 雅栄、秦 洋二、川戸 章嗣

【関連リンク】

【参考】

  • 樽酒が料理の食味に及ぼす影響、平成24年度日本醸造学会大会、2012.9.26
    ○高尾 佳史1、高橋 俊成1、藤田 晃子2、松丸 克己2、溝口 晴彦1(1菊正宗酒造・総合研究所、2(独)酒類総合研究所)

(掲載日:2013年2月7日)

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