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月桂冠ニュース (200309_01)

2003年9月12日

月桂冠 麹菌の研究成果をバイオビジネスへ
ガンの指標物質検出などに応用可能な研究用試薬を生産

 

月桂冠株式会社は酒造りに使用する麹菌(こうじきん)から得られる有用なタンパク質「麹菌L-フコース特異的レクチン」を研究用試薬として生産し、東京化成工業株式会社(社長:浅川皓司、本社:東京都中央区)を通じて10月1日から発売します。5mg/ml入り、23,000円(消費税別)です。

この試薬は、生体中でタンパク質の結合や保護、細胞同士の情報伝達を担う「糖鎖」(とうさ)と、「フコース」と呼ぶ糖の結合状態を検出・解析するために使うものです。「糖鎖-フコース」という特定の結合には、特定のレクチン(タンパク質の一種)しか反応・吸着しないという特異的性質を利用します。フコースの結合した糖鎖は生理機能を持つものが多く、当試薬は癌検出など医学・生命科学の分野においても幅広い応用が期待できます。

当レクチンは「L-フコース」と結合した糖鎖を特異的に認識するものです(※)。酒造りに使われる麹菌を遺伝子レベルで解析することにより、当社が2001年に発見したものです。レクチンはこれまでにも、植物やキノコなどの菌類などから多数発見されていますが、麹菌を含むカビ類からは新規の発見です。

試薬の製造は、当社が独自に開発したタンパク質の大量生産システムを用いて行います。このシステムは、麹菌の遺伝子のタンパク質生産を調節する部分(プロモーター)に、目的のタンパク質の設計図となる遺伝子(本件では麹菌のレクチンをつくる遺伝子)をつなぐことにより、通常の麹菌の約1,000倍量の生産が可能になります。
フコースを認識するレクチンは他にも発売されていますが、当社の開発したシステムは、レクチンを大量かつ高純度に生産し、安価に商品として供給できるのが特徴です。
このシステムは、麹菌を用いて麹菌自身のタンパク質を生産するもので、異種のタンパク質を生産するものではありません。麹菌は清酒など長年醸造産業で使用されてきた安全性の高い微生物です。試薬の製造に関しては、経済産業省から「組換えDNA技術工業化指針」の適合確認も受けています(2003年8月4日付)。

フコースの結合様式について
「L-Fuc α1,6」と呼ぶ主要な結合部位に最も高い結合性を持ち、それ以外の「L-Fuc α1,2」「L-Fuc α1,3」「L-Fuc α1,4」などの部位に対しても結合性があります。

お客様からのお問い合わせ先:東京化成工業(株)TEL03-5640-8857

研究内容に関するお問合せ先:月桂冠(株)総合研究所(担当:東田)TEL075-623-2130

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