和食;日本人の伝統的な食文化

「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録
きっかけは京都から

ユネスコ(国連教育科学文化機関)により、無形文化遺産への「和食;日本人の伝統的な食文化」の登録が、2013年12 月4 日決定された。この登録は京都の料理人らが、2011 年6 月、京都府に提言したことがきっかけとなった。それを受けて、山田啓二京都府知事から関係省庁へ提案、そこから国レベルでの検討が進み登録に至ったという。

「和食」は、四季の移り変わりを通じた日本の豊かな自然の中で育まれた恵みを授かり、長年をかけて培われた繊細な調理技術をもとにして作られる料理として世界で高く評価されている。全国各地の風土に根ざした「和食」文化、和食を基本とした家庭料理も脈々と受け継がれている。和食に欠かせない、清酒、しょうゆ・味噌・みりんなどの調味料は、いずれも麹の働きにより醸される。和食は、麹を用いて醸されたこれらの調味料により味付けされる「だしの文化」であり、その点で、清酒は和食との相性が最も良い。

ユネスコ無形文化遺産への「和食;日本人の伝統的な食文化」の登録を記念して開催されたイベントの様子 京都市中央卸売市場・第一市場で、ユネスコ無形文化遺産への「和食;日本人の伝統的な食文化」の登録を記念して、2013年12 月14 日、イベントが開催された。門川大作京都市長らの登壇により、菰冠の鏡開きが行われた。京都市中央卸売市場・第一市場は,1927年(昭和2年)に全国で初めての中央卸売市場として整備・開設された長年の歴史を持ち、「京の台所」として今日まで京都の食文化を支えてきた。
(参考文献)
  • 仲屋聡 「和食つないで 第1部 無形文化遺産登録(1)悲願の達成 奥深さ、誇り 発展の好機」『京都新聞』(2013年12月10日 朝刊)
「和食」文化の保護・継承プロジェクト
「和食」文化の保護・継承 国民会議(略称:「和食会議」)が一体となって展開する、日本食文化の魅力を再発見するための活動です。「和食;日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを契機に、「和食」文化の次世代への継承活動が展開されています。
11月24日は「和食」の日
11月24日は「和食」の日として、一般社団法人日本記念日協会より認定されています。日本の食文化について見直し、保護・継承の大切さについて考える日として制定されました。
月桂冠は、「和食」文化の保護・継承プロジェクトの活動を応援しています。
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