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日本酒の賞味期間
吟醸酒は10カ月間、普通酒は1年間が目安

よくいただくご質問 - [Q&A]日本酒全般

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日本酒のタイプ・種類によって賞味期間は異なります。繊細で香りの高い吟醸酒、しぼりたてのフレッシュな風味の生酒など、それぞれの酒の持ち味を楽しんでいただくために月桂冠の商品については、以下の期間をおすすめしています。

  • 本醸造酒・普通酒⇒製造年月から約1年間
  • 吟醸酒・純米酒・生貯蔵酒⇒製造年月から約10カ月間
  • 生酒(常温流通可能な商品)⇒製造年月から約8カ月間

これらの賞味期間は、未開栓で、光が当たらず、涼しいところ(20度前後)で保管した場合の、製造月から数えた年月です。保管の環境が劣悪であれば、この期間は短くなってしまいます。良い状態でお召し上がりいただくために、お客様のお手元では、高温など酒質に悪い影響を及ぼす環境での保管は避けてください。

※日本酒は「製造年月」の表示が義務付けられており、商品の正面または背面のラベル、キャップ、パックの場合は頭部に掲載しています。

では、賞味期間を過ぎたら、すぐに飲めなくなるのでしょうか?

大吟醸ラベル

商品開栓後はいつまで飲めますか?

賞味期間を過ぎても、すぐに飲めなくなるわけではなく、未開栓なら衛生面での問題はありません。商品開栓後の賞味期間を心配される方もおられるのではないでしょうか。開栓後は、冷暗所に保管し、容器の口やキャップが清潔に保たれていれば、数週間、数カ月間経っても飲んでいただくことは可能です。しかし、開栓後はなるべく早くお召し上がりください。

「酒は腐らない」って本当ですか?

日本酒はアルコール分を十数パーセント含んでおり、その殺菌力で細菌などはほとんど増殖できず、すぐに腐ったりすることはありません。ただし、火落菌(ひおちきん)と呼ぶ乳酸菌は、アルコール分15%以上でも生育できます。火落菌は、酒燗器の洗浄が十分でない場合や、酒を別の容器に移し替えた際などにまれに混入する可能性があります。菌が増殖すると酒は白く濁り、香味が変化するおそれがあります。これらの変化による体への影響はありませんが、白濁、香りがおかしくなるなどの変化がみられた場合は、飲用をひかえてください。

かつて発酵や貯蔵に木桶を使っていた時代は、洗浄・殺菌が不十分な場合、火落菌が繁殖し白く濁る「火落ち(ひおち)」が発生していました。現在では、醸造・貯蔵・容器詰の各工程にわたり科学的な管理方法が確立されているため、火落ちの発生する確率はひじょうに小さくなっています。商品の取り扱いにおいても、「日本酒の保管方法」に従い、適切に取り扱えば、比較的長い期間の保管も可能です。

酒が黄色または茶色味がかって変色しているのを見ることもありますね。
光(紫外線)や温度の影響で、酒に含まれる糖類やアミノ酸などの成分の熟成が進み、着色成分ができたために、変色したと考えられます。長期間保存するなど、時間の経過によっても熟成が進みます。このように熟成によって着色成分が生じた場合には、衛生面での問題や健康への影響はありません。
日本酒を、10年、15年と貯蔵した長期熟成酒を商品化している蔵元もあり、これらの商品は熟成により生じる色や香味もひとつの個性として楽しまれています。

賞味期間を過ぎた日本酒を利用する方法はありますか?

賞味期間を過ぎた日本酒は、例えば料理酒として、煮炊きなど加熱する料理にご利用いただけます。料理に日本酒を用いると、食材に煮汁をしみこませたり、臭みの成分を抑えたりアルコールとともに蒸発させる効果があります。

なお、火落菌(ひおちきん)と呼ぶアルコールに強い乳酸菌が混入し、酒が白く濁ったり、香味がおかしくなるなどの変化が見られた場合には、処分してください。

冷暗所保管

いずれにしても、日本酒を劣化させないよう冷暗所で保管いただき、日本酒のタイプによる賞味期間を目安にお召し上がりいただくことがポイントです。それぞれの酒の持ち味を感じながら、酒肴と共に美味しくお楽しみください。

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