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左から、月桂冠・上撰、(1.8リットルびん詰)、上撰酒パック、佳撰グリーンパック(各2リットル詰)、つき(2リットル詰、3リットル詰)▲普段使いの日常酒として親しまれる普通酒。左から、月桂冠・上撰、佳撰(各1.8リットルびん詰)、上撰酒パック、佳撰グリーンパック(各2リットル詰)、つき(2リットル詰、3リットル詰)

普通酒・一般酒とはどのような酒ですか?
「特撰」「上撰」「佳撰」の違いを教えてください。

清酒を知る - さざまな酒のタイプ

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普通酒は、吟醸酒・純米酒・本醸造酒など特定名称の酒として区分されない日本酒です。かつて日本酒に級別があった時代の「一級酒」「二級酒」にあたるレギュラークラスの酒として長年親しまれてきました。その後、「上撰」「佳撰」など各社独自の呼称でランク付けされ、現在に受け継がれています。価格も比較的手頃で、家庭の食卓や行楽などでの普段使いの日常の酒としての飲用に好適、燗に適した中庸で味わいのある酒質が多くラインナップされています。果実酒において日常的に消費される「テーブルワイン」の位置づけとも言えます。

左から、月桂冠・特撰、上撰、佳撰(各1.8リットルびん詰)▲級別制度による特級、一級、二級のランク付けを引き継ぐ。左から、月桂冠・特撰、上撰、佳撰(各1.8リットルびん詰)

独自にランク付けした呼称 「特撰」「上撰」「佳撰」

「特撰」「上撰」「佳撰」は、商品選びの目安としてメーカーがランク付けした呼称です。級別制度が廃止された1992年4月1日以降、月桂冠では旧・特級クラスの酒を「特撰」、旧・一級クラスの酒を「上撰」、旧・二級クラスの酒を「佳撰」として位置づけました。
かつての級別制度は、国税局での審査により「特級」「一級」「二級」の等級が認定され、区分ごとの税率が課されていました。月桂冠では各等級に見合う酒質を、原料米の品種や精米歩合、発酵期間、成分値などの違いによりランク付けしていました。
級別制度廃止後も、造り方の違いや官能検査(きき酒)による判定をふまえながら、 以前と同様の区分けに基づいて「特撰」「上撰」「佳撰」の呼称を付け、お客様の選択の目安としていただけるようにしています。

酒質多様化の中で定番の酒に

1975年(昭和50年)、日本酒造組合中央会の「清酒の表示に関する基準」で製造方法による表示区分が実施され、現在の特定名称酒にあたる、吟醸酒や純米酒、本醸造酒などの呼称を冠した商品が市販されるようになり、次第に酒質も多様化してきました。その中でも、普通酒の消費は多く、普段使いの日常の酒としてたしなまれ、日本酒の中で7割のシェアを占めています。

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