京の日本酒と和菓子

VOL.06「にごり酒」と「黄身しぐれ」

「にごり酒」と「黄身しぐれ」

寒さの中に春の陽気が感じられる日も出てきた。梅の盛りを過ぎれば今度は桜が待ち遠しい。そんな花見の席にも合うのが、月桂冠の「にごり酒」。口当たりがよくフルーティーで、もろみを含むのでコクがある。アルコール度が10度と低いので飲みやすく、女性にも人気がある。寒さが少しゆるんだ季節に冷やして飲むお酒としてもぴったりだ。
「発売は1992年。当時の月桂冠のバイオテクノロジーを凝集した次世代の酒でした」と語るのは、大手二号蔵の醸造責任者、松本明さん。蒸した米を使った一般的な仕込みではなく、白米を最初から液状にして仕込むことで、均一でなめらかな口当たりを実現した。フルーティーな香りは自社開発の吟醸酵母由来。酸味とバランスのとれた上品な甘味は独自の四段仕込みで調整する。何回もメッシュで漉す作業で、さらになめらかな口当たりになる。

二号蔵 醸造責任者 松本明

造り手

醸造部
大手二号蔵 醸造責任者

松本 明

この「にごり酒」に合う和菓子として今回選んだのは、府立植物園の南、賀茂川沿いにある長生堂の「黄身しぐれ」。黄身しぐれといえば、卵黄入りの餡で白餡を包む生菓子だが、普通は白餡に手亡(てぼ)豆(白いんげん豆の一種)を使う。しかし「卵の香りに手亡豆は、風味が合わない」ため、長生堂では希少で高価な備中白小豆を使う。餡はどちらも、裏漉しを繰り返して粒を細かくし、ふわりとした舌触りに仕上げてある。ほろほろの黄身餡の中に、ほのかで上品な白餡の風味を感じる。

季節限定「黄身しぐれ」/長生堂

京都市左京区下鴨上川原町22-1
TEL:075-712-0677

季節限定「黄身しぐれ」/長生堂

これを一口食べて「にごり酒」を口に含む。もっちりした餡の粒子と「にごり酒」の粒子の質感が釣り合い、お酒の風味がふわりと鼻に抜ける。丁寧に漉したもの同士が口の中で溶け合う心地よさは、官能的ですらある。

「にごり酒」

にごり酒

酸味と甘味が調和した、ライトで爽やかなにごり酒。
アルコール分:10度以上11度未満
720mLびん詰:928円、300mLびん詰:392円、エコカップ210mL:238円 (価格は参考小売価格・消費税別)

甘辛:甘口 濃淡:濃醇
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ハンケイ500m

(VOL.042)2018年3月10日発行

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