営業戦略

「健康」「本物」につづく、
潜在的なウォンツを
掘り起こしていく。
専務取締役 営業本部長
葛西 正昭

全蔵で「金賞」受賞を達成した技術力を、ブランド力へ。

日本酒を取り巻く状況は、どのように変化してきているでしょうか?

日本酒単体で考えれば上向きではありますが、酒類市場全体は少子高齢化に伴いシュリンク傾向にあります。その中で勝ち残っていくためにも、日本酒のみならずリキュールなどのカテゴリーへも積極的に参入し、需要の掘り起こしを図っていく必要があるでしょう。スパークリング日本酒仕立ての商品「うたかた」のような飲み方の提案はもちろん、食とのマッチング訴求で飲用機会の増加を促していきたいですね。そのために現在は、日本酒と食とのマリアージュをテーマに、一般のお客様を招待してどの料理がどの日本酒に合うか試食していただくイベントなども開催しています。

消費者の需要は、どのようにシフトしていますか?

高齢社会の現代日本では、人々の志向は「健康」と「本物」の両極に集中しつつあります。日常的に愛飲していただいているロイヤリティの高いお客様はもちろんですが、そうした需要も積極的に取り込んでいかなければならないでしょう。「糖質ゼロ」のような付加価値商品もそのひとつ。また本物志向についても、月桂冠の技術力で応えていきたいですね。明治時代から宮内庁御用達、平成26酒造年度の全国新酒鑑評会でも全蔵「金賞」受賞を達成した月桂冠の技術力は、業界随一だと思っています。もっともっと開発スピードを上げて、「月桂冠」ブランドのさらなる価値向上を目指していきます。

好評を博した「ゼロ」コラボ。

現状の課題と、それに対する取り組みを教えてください。

ネットの発展によってお客様は気になった商品を自ら追跡して情報収集するようになり、テレビCMなどによるメーカー発信の情報を鵜呑みにすることはなくなりました。作り手の理屈ではものが売れない今の時代、ネット上で月桂冠商品の露出を高めていくためにもお客様目線のマーケティング活動は非常に重要です。収集した消費者データをもとにお客様が無意識に求める「ウォンツ」を掘り出し、それに基づいて商品開発や営業活動を実践していくよう取り組んでいます。「ものを売ること」そのものではなく、「ものが売れる仕組み」を考えるのがマーケティングの基本。それがうまくいったときに、「糖質ゼロ」のようなヒット商品が生まれるのだと思います。

近年は「提案型店頭実現営業」という営業活動に注力されていると聞きました。

「提案型店頭実現営業」は、チェーンストアを中心に、本部商談と店頭活動を連携させることで売上の増大を図っていく営業スタイルです。一例を挙げると、健康志向のお客様に向けて月桂冠の「糖質ゼロ」とプリン体ゼロや糖質ゼロといったビールの機能性飲料による小売店店頭での「ゼロ」コラボが好評でした。「提案型店頭実現営業」については、より効果的・効率的に実践できるよう組織を横断した取り組みを進めているところです。これから入社される方も、新しいアイデアがあればどんどん提案していただきたいと考えています。

将来的には、海外売上構成比を20%に。

今後の営業戦略の展望についてお教えください。

中長期的には、やはり需要をしっかり掘り起こせる商品開発に取り組むこと、そして「月桂冠」のブランド価値を確固たるものにすることです。マーケティング、商品企画、製造本部の担当者と定期的なミーティングを行い、現在のトレンドを理解したうえで新商品のシーズを模索しています。

また、海外の売上構成比は現在14~15%ですが、これを将来的には20%にできるよう取り組んでいきます。「和食」がユネスコの無形文化遺産に指定されたことから海外で和食がブームとなっており、それに伴い日本酒のニーズも高まっています。たとえばトルコなどではまだまだ日本酒の供給量は充分ではないようなので、そこはチャンスですね。

アメリカの工場からならEU経由で鮮度の良い商品を有利に流通させることができるアドバンテージもあると思います。太平洋・オセアニアではTPPで輸出関税がゼロになりますし、ワールドワイドに月桂冠のブランドを広げていければ。

月桂冠への入社を検討している学生の方へメッセージをお願いします。

営業活動にかけられる人員が限られている中、「提案型店頭実現営業」の効果効率を高めていくためには担当者レベルでの工夫が必要です。だからこそ自分自身でしっかりと考え、改善・改良していく力を求めます。海外に向けて広く日本文化と日本酒を発信していくためにも、楽しみながら月桂冠商品を販売していける人に来てほしいですね。

専務取締役 営業本部長 葛西 正昭
好きなお酒:月桂冠ならすべて。あとはスコッチウイスキー

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