海外戦略

日本の誇りを海外へ、
海外の文化を国内へ。
月桂冠ブランドの
伝道師として。
貿易部 部長
野田 幸雅

インバウンドとアウトバウンドの循環で、日本酒需要拡大へ。

月桂冠製品は、世界何ヵ国で親しまれているのでしょうか?

現在の輸出先は、43ヵ国です。貿易部では京都・伏見産の月桂冠製品の輸出のほか、米国産の月桂冠製品を仲介貿易で欧州や韓国に輸出しています。また、上海にも販売子会社があり、中国市場向けに現地の日系工場で委託生産した清酒の販売も手がけています。世界中で一人でも多くの方に月桂冠ブランドの日本酒を味わっていただき、ファンになっていただけるよう日々取り組んでいます。

最近では、「インバウンド」が注目されているようです。

これまで輸出部門では、従来型の我々が海外に出向くアウトバウンド営業が中心でしたが、ビジネスや観光で日本を訪れた外国人に対するインバウンド営業もトレンドになってきています。「来日時に味わった日本酒を母国でも・母国で飲んだ日本酒を本場でも飲みたい」という「インバウンド」「アウトバウンド」の双方が循環する流れをつくることが海外での日本酒需要拡大のカギになると考えています。

インバウンド営業の課題は、訪日外国人の中でも、特に中国、香港、台湾など中華圏の方にファンになっていただき、母国での消費に繋げることです。貿易部が担当する免税店では商品の見直しを行い、訪日客の旺盛な消費マインドに訴える高付加価値の商品を投入しました。また、海外消費に繋がる仕掛けのひとつとして、酒造りの一部工程を実際に体験してもらう酒造塾を復活させました。我々が現地に出向くよりも、海外の得意先様に京都に来ていただけるように呼びかけ、製造本部、総務部の記念館や広報課などにも横断的に協力いただきながら、オール月桂冠での販売拡大を目指しています。

世界最古の修道院醸造所が製造するドイツビールを輸入。

日本酒の輸出とはまた別に、ビールやワインを輸入されていると聞きました。

あまりイメージにないかもしれませんが、月桂冠は輸入酒事業も手がけており、貿易部の輸入部門ではビールをドイツから、ワインをフランスとドイツから仕入れ、国内営業支店に対する販売サポートをおこなっています。世界最高水準を誇る月桂冠の品質基準にかなうビールやワインを手頃な価格で日本の消費者にお届けすることで、月桂冠ブランドの価値を多角的に高めていければと考えています。

取引するメーカー・製品は、どのように選ばれるのですか?

国内の市場動向を予測・分析し、競合優位性があるかどうかを検討するのはもちろん、歴史ある清酒メーカーとして、ユニークなストーリーを背景に持つメーカーの製品を扱いたいと考えています。たとえば、2016年1月より月桂冠が日本での独占販売契約を結んだドイツのビショーフスホフ社傘下のブランド「ヴェテンブルガー」は、1050年からの伝統を持つ世界最古の修道院醸造所が製造するビールであり、ドイツ国内はもちろん世界的にも広く認知されています。

日本各地で「オクトーバー・フェスト」イベントへの人気、クラフトビールなどのプレミアムビール市場が拡大しつつあるなか、「ヴェテンブルガー」をはじめとするドイツビールを輸入酒事業の柱に据え、営業推進部とともに月桂冠の輸入ブランド商品の積極的な拡販に取り組んでいます。

日本酒の魅力を正しく伝え、月桂冠ブランドの向上を目指す。

今後の海外戦略の展望についてお教えください。

市場としては米国が最も重要ですが、ここ数年で最も大きな成長が期待できるのは近隣アジア諸国、特に中華圏の市場です。また、月桂冠ブランドの向上や情報発信拠点として欧州も重視しています。海外において日本酒は、大多数の人にとって未知の飲み物です。商品に対する誤解も多く、熱々に沸騰させたり、カクテルベースとして普及している国もあります。我々は業界をリードするメーカーとして、その国ごとの嗜好の違いや飲み方を尊重しつつ、日本酒本来の魅力を正しく伝える義務があると考えています。

海外で消費者が最初に日本酒と出会うのは、外食先のレストランが圧倒的に多い。その日本酒の印象が悪ければがっかりしますし、次の機会に繋がりません。日本酒との幸せな出会いを演出する、またその幸せの相手が月桂冠でありたいという思いで、月桂冠がサポートするパートナー店のネットワークを構築してゆきます。さらに、官公庁や業界による日本酒輸出促進の動きとも連動しながら、外国人の「日本酒ソムリエ」をインフルエンサーとして後押しする展開、料理学校・ソムリエ養成機関等とのコラボも積極的におこないます。

月桂冠への入社を検討している学生の方へメッセージをお願いします。

貿易とは、商品やサービスを介した外国との交易活動です。特に輸出部門では日本の「國酒」を扱いますので、日本の文化や価値観に誇りを持って伝えられる人がいいと思います。逆に輸入部門では、相手国の文化をしっかりと理解し尊重したうえで、日本に正しくその商品の価値を伝えてほしいですね。

どちらにしても、自らの熱い想いを交え、自分の言葉で発信できる人に期待したいと思います。代理店やサプライヤーなど海外のパートナーとともに取り組まねばならないので、コミュニケーション能力や周囲を巻き込んでいける力も必要です。世界に誇る月桂冠の商品を一人でも多くの消費者にお届けするという“ミッション”に、月桂冠ブランドの伝道師として熱意と行動力のある学生の応募を期待しています。

貿易部 部長 野田 幸雅
好きなお酒:醸造酒

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