「酒を科学」する研究の成果を
新事業につなげていく

研究開発の仕事総合研究所戸所 健彦

現在の仕事

「酒を科学」して、
新規事業への応用を目指す

伝統的な日本酒造りを科学的に解明する過程でさまざまな発見があります。それを異なった分野にも応用する研究をおこなっています。具体的には、日本酒造りに必要な麹菌を利用して、デフェリフェリクリシン※という機能性食品素材の開発に取り組んでいます。

※デフェリフェリクリシン…ペプチドの一種。酒造りに欠かせない麹(こうじ)菌から作られる。月桂冠は世界初の麹菌による大量生産技術を2012年に確立しています。

仕事のやりがい

若手でも大きな裁量を任され
日々挑戦ができる

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月桂冠の研究所は若手が多いので、学会発表や他社との共同研究、商品開発など、若いうちから多くの経験を積むことができます。その中でいろいろな刺激を受け、自身で方針を立てて仕事が進められることにやりがいを感じています。学会発表は入社3年目のときに初めておこないました。

また、研究している素材を試験する際、自分ではしっかり準備しているつもりでも予想通りの結果が得られないときもあります。日々の試行錯誤を繰り返すことで、やっと良い結果が出たときは日々の苦労が報われた瞬間ですし、やりがいを感じます。

仕事をする上で心がけていること

自身の立場を見極め、
チームで同じ目標へ

研究の仕事は黙々と個人単位でおこなっているというイメージがあるかもしれませんが、実際はそうではありません。現在は8人で同じ分野の研究をおこない、お互いフォローしながらチームワークで研究を進めています。業務をする上では、チームとして最良の結果を出すために自分はどうするべきか、という視点で考えるよう意識しています。研究の方針は自分で決めることができますが、その分諸先輩方、上司からのアドバイスをもらうことや、ミーティングで積極的に意見交換することが大事だと考えています。研究の仕事はルーティーンワークの部分は少なく、常に新しいことをすることが多いです。未経験のことを始めるからこそ、どうすれば成功するかを過去の経験をもとに計画するように工夫しています。

これまでの仕事で印象に残っていること

商品化を見据えた大型製造試験での成功

研究している素材の製造試験を実施したことが印象に残っています。デフェリフェリクリシンの研究では、小さいフラスコで100mL程度、大きめのバイオリアクター※で10L程度のスケールで日頃は製造試験をおこなっています。ただ、実際に商品化して販売するためにはスケールを大型化する必要があり、より大きな製造設備で試験をします。研究成果をもとに、日頃検討しているサイズの1000倍にあたる10kL以上の大型製造設備で期待したとおりの試験結果が得られたときはとても嬉しく感じました。

※バイオリアクター…生体触媒を用いて生化学反応を行う装置の総称。

これからの夢や目標

デフェリフェリクリシンを事業化へ

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まずは今手がけている素材を事業化することです。月桂冠が伝統的な日本酒造りだけでなく、いろいろな新しいことにチャレンジする会社だともっと広く知ってもらえるようにしたいと思います。

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