月桂冠の人材育成は、「企業のために個人があるのではなく、自らを高めるために企業という場を活用してほしい。企業は個人が向上しようとする意思にこたえる」という考え方のもとに行っています。なぜならば、社員一人ひとりの能力の向上がなくては、企業の成長も考えられないからです。
月桂冠は「仕事を通して自己の個性や能力を伸ばしていこう」という社員によって支えられています。そのような意欲的な社員を支援できる制度を用意しています。
入社後は、ビジネスマナー研修や会社の仕組みを知る企業活動シミュレーション実習、工場見学を組み込んだ約2週間の「新入社員研修」を経て、それぞれの職場に配属となります。営業職の場合は引き続き、製造現場での実地研修を経て、提案型営業の基礎理論や膨大な市場データを提案に活かす営業支援システムの使い方を学ぶ「新入社員セールス研修」を実施します。
配属後は、3ヵ月間同じ職場の先輩社員に随行し、仕事を体験する「ブラザー&シスター制度」を実施します。先輩と仕事を共にすることで、自社や業界について学ぶ期間を設けます。1人の先輩ではなく、3ヵ月で複数の先輩と一緒に研修を行うため、人数分の知見や視野を広げることができます。丁寧に指導をしてくれる先輩がたくさんいるので、新入社員でも安心して業務を覚えることができます。
入社5ヵ月後と、配属10ヵ月後の「1年目フォロー研修」では、1年目の成長を同期の仲間と振り返ります。2年目からは「中堅社員」と位置付けていますので、その準備として将来への成長目標や課題を考える研修を実施しています。さらには30歳までを育成期間と定め、職種や等級ごとに研修を実施、仕事の幅を広げるためのジョブローテーションなど、月桂冠社員としての能力向上や、スキルアップを体系的にサポートしていきます。
20歳代を適職発見期と位置づけ、基本的にその間に2~3の職場を経験していただきます。その結果、30歳代以降、一人ひとりがその個性や能力を最大限に発揮できるような職場に配置することが可能になります。ジョブローテーションは、職場や個人の活性化を促し、新しい分野へ挑戦するチャンスにもなります。年3回の上司との面接の中で、今後のキャリアについて相談する機会を設けています。ジョブローテーションの頻度や間隔は個人により異なりますが、概ね3~7年を目安に適性を見ておこないます。
キャリアを築くには、専門的な能力の向上が不可欠です。このプログラムは、社員一人ひとりが自らの能力を開発することで、会社全体の実力を上げていこうとするものです。通信教育や資格取得を通じて、業務に必要な知識は何かをそれぞれが考えることで、能力の開発に努めています。