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SPECIAL 好きを楽しむ人たち

長谷 圭祐
プラントハンター

観葉植物を深める
種名も、本当の姿も、育て方もよくわからない。
謎を楽しむのが雨林植物の世界です。

7年間不明だった植物の名前がつい最近判明しました。
でも、また変わるかもしれません。

観葉植物の中でも、いま、僕が個人的にオススメするのは雨林植物の「アルディシア」と「ラビシア」です。葉の模様が美しい上に、同じ種の中にも模様の個体差があって、とても奥深い植物なのです。育成は意外と容易で、ガラスケースに入れて温度と湿度をキープさえすれば神経質にならなくても育ちます。特にアルディシアは日本のマンリョウと同じヤブコウジ属の植物なので、ある程度の低温には耐えられます。

アルディシアとラビシアには特別な思い入れがあります。そもそも、これらが注目を浴びるきっかけになったのが、僕がインドネシアのスマトラ島で綺麗な株を発見したことなんです。それを皮切りに、どんどん新しい品種が見つかって世界中に広がっていきました。ちなみに持ち帰った当時はアルディシアの一種だと思われていたのですが、その後、ラビシアではないかということになり、つい最近、エンブレマンサという全く別の「属」の植物ということが判りました。しかし、このあたりのグループは十分な検討がなされておらず、今後またラビシアに戻ったりする可能性もありそうです。


アルディシア?ラビシア?エンブレマンサでした!(今のところ)

この種の植物は謎が多いのも魅力のひとつです。小さい頃は綺麗でも、大きく育つと葉の模様が地味になるもの。綺麗なままのもの。現在のところ、どれがどれだかよく分かっておらず、僕はこれから記録を取りながら交配をさせて、安定的に綺麗な品種を育てていこうと思っています。

海外から持ち帰るのは、
日本の方が綺麗に育つ植物であること。

海外への植物採集は「そこに目当ての植物が生えているはずだから行ってみよう」という場合と、「とりあえず面白そうなものを探しに行ってみよう」という場合、ふたつの動機があります。前者は目撃記録を元に探しに行くのですが、後者は出来るだけ記録がない土地を選んで、見たことない植物を探しに行く旅になります。行き先は、経験と、ネット上の地図や写真データなどを総合して判断します。航空写真では原生林に見えるけれど、実際は二次林だったり、畑だったり。初めの頃は引っかかることも多かったのですが、最近はSNSなどでも雰囲気をチェックできるので便利ですね。

現地で初めての山に足を踏み入れる時は、地元の人に許可をとります。また山へ入っても、珍しいものをぜんぶ採集する訳ではなく、まずは自分の専門領域でまったく新しいと確信できたものだけがその候補になります。植物の分類は花の確認が基本になるため、花が観察できなかったものに関しては写真だけ撮って再訪に備えることもしばしばあります。何度も通って定点観察を続けているうちに、いつも見ていた植物の花が咲いて「あ、これ、新種だったんだ!」と判明するものもあるぐらいです。

僕が採集する植物の条件は、日本で育てる方が現地よりも綺麗に育つ植物であることです。たとえばサトイモの仲間のアグラオネマやホマロメナなど、森の中だと落ち葉に埋もれて、泥で汚れていたり、虫のダメージを受けていたりするんですよね。そういう植物は、栽培環境下の方がずっと葉数も多く、美しく育ちます。逆に大きな葉や、大きさそのものがウリの植物は、日本で現地以上の大きさには育たないことが多く、採集することはほとんどありません。変わったものなら何でもいいというわけではないですし、採集しすぎるのも好きじゃないので、厳選を重ねます。

※海外からの植物の持ち帰りは法的な手続きが必要になります。特に近年は、農林産物貿易の多様化や国際物流の迅速化などに伴い、国内に発生していない新たな病害虫が侵入するリスクが高まっています。詳しくは農林水産省植物防疫所に記載されている「植物防疫法施行規則」をご覧ください。

URL: https://www.maff.go.jp/pps/j/law/houki/shorei/shorei_12_html_12.html


日本の方が美しく育つ植物、アグラオネマ

現地の環境を再現するか、甘やかすか。
初めての植物は考えることから栽培が始まります。

海外で発見した新しい植物は、どれも育て方がよく分からないものばかりです。日本で栽培をするためのマニュアルはまだ存在しません。それをつくるのも僕の仕事になります。大切なのは、現地の環境をよく観察して、それをうまく自分の栽培環境に落とし込むことです。日照の強さや、温度、湿度、土壌までを自生地と全く同じ条件にすることは不可能なので、絶対に必要なものだけを見極めます。環境さえ整えることができれば、本当にむずかしい種はそこまで多くない印象です。また経験上、日本で育てるのが無理だと判断した植物は、いくら珍しくても持ち帰りません。採集したのに枯らしてしまうのは植物に申し訳ないですから。

  • 植物に適した環境を整えた地下室
  • ハウス内には珍しい植物がたくさん

一方、自生地で過酷な環境に耐えているからといって、その環境でなければ育たないというわけでもありません。たとえばベゴニアの原種には、栄養分の少ない石灰岩の岩場で育っているものがありますが、好き好んでその場所で生きているわけではなく、競合相手が存在しないなどの理由で仕方なくそこに生えていることもあります。日本に持ち帰り、彼らにとっての快適な環境を揃えると、現地以上に元気に育ったりもします。現地と日本、生育環境の違いを比べて最適な育て方を考えることも未知の植物を育てる醍醐味になります。

自分の栽培環境を正しく知る、
それが植物栽培を上達させるコツです。

現地の環境を再現する際に、錯覚してしまいがちなのが日照です。雨林植物の原産国はとても日差しが強いのですが、彼らが生きている原生林の地面にはあまり光が届きません。たくさんの樹の、大きな葉に、日光が遮られるのです。日本でも同じく、樹間から漏れているぐらいの光量があれば十分に育ちますし、強い光を当てすぎると葉焼けや枯れてしまう原因になります。僕は白いライトと、赤青のライトを併用しています。白い光にはすべての波長が含まれていて植物には好ましいのですが、光が強すぎるぶん、暗めの赤青のライトに切り替えて調整するようにしているのです。遮光カーテンなどで適度に絞られた光が入る窓際であれば、ライトすら不要な場合もあります。

  • 「白」のライト
  • 「赤青」のライト

植物栽培の奥深さを感じるのは、他の人が成功している方法を真似ても、自分の家では上手く育たないケースがあることです。原因は、地域や、家の立地の差であることが多く。家が建っている条件によって、日の当たる強さや時間、太陽の軌道が異なりますし、水道水のpH(酸性・アルカリ性)も想像以上に地域差があります。エアコンの風向きや運転時間もそれぞれですから、乾燥状態も変わりますよね。とにかく育てながら植物を細かく観察し続けること。変化に敏感になること。むずかしい植物を育てたければ育てたいほど、自分の家の環境を正確に掴むことが大切になります。

あとは日本へ帰るだけ、最終日は
現地の友と達成感を味わいながら乾杯です。

海外への遠征では、宗教上、お酒を飲めない地域に出向くことも多く。採集期間中に飲むことはないのですが、それでも都市部まで帰ってきてから、最終日に友人との乾杯を楽しみます。日本へ植物を持ち出すために泥や虫を完全に洗い流し、現地の書類審査をパスして「あとは、もう何もすることがない」という開放感で飲むお酒は本当に最高です。いい採集ができた時は、達成感がじわじわと込み上げてきます。これこそが好きを楽しむいい時間ですね。年に一度、オランダの友人と採集に行くことを恒例にしているのですが、彼と飲むのも、やはり同じく最終日です。

THE SHOTは、日本酒とは思えない華やかな風味で、どこかワインを思わせる雰囲気もあるので海外でも気に入ってもらえそうです。また現地の料理と合わせるとどんな感じになるのか、それも楽しみですね。というのもTHE SHOTを飲む時、僕は「砂肝の醤油にんにく漬け」や「鳥のハラミポン酢」「塩レバー」など簡単な料理をつくって合わせるのですが、どれとも相性がいいんですよね。肉だけではなく、魚とマリアージュしてもおいしくて。「太刀魚の炙り刺し」なんかとの相性も最高でした。4つの個性があるお酒なので、幅広く、いろんな料理との組み合わせを楽しんでいきたいです。

ONE MORE SHOT
撮影用のブースで
撮った植物写真は綺麗なのですが、
僕は育てている環境で
そのまま撮影した写真が好きです。
その人の栽培の様子が伝わってきますし、
いろいろ映り込んでいるぶん画像修正もしにくいのでリアルが伝わってくるからです。
余談ですが、海外の植物愛好家の中には、
手にモノサシのタトゥーを入れて
植物に添えて撮影する人がいます。
こうすると実際の葉や花のスケールが
分かるんですね。

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長谷 圭祐
プラントハンター
1991年生まれ。大阪出身。世界各地の熱帯雨林に赴き、まだ誰も見たことのない植物を探す植物探検家として活躍。これまでに50回以上熱帯地域へ渡航し、発見した様々な植物のうち6種が正式に新種記載されている。著書に『MIST LOVERS -Rainforest Plants-』、『パルダリウムハンドブック』、ボタニカルアートを使ったグッズの制作や、 植物マニアが集う販売イベント「BORDER BREAK」「天下一植物界」の主宰など、その活動は多岐にわたる。
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