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月桂冠、麹の糖化力を麹菌の遺伝子タイプから判定
醸造に適した菌株選抜への応用に

2017年10月5日

月桂冠総合研究所は、清酒原料の一つである麹(こうじ)のデンプンを糖化する力(糖化力)と、麹菌の遺伝子タイプとの間に相関関係があることを発見しました。この発見により、遺伝子タイプを確認するだけで、多くの菌種の中から、目的とする酒質の醸造に適した麹菌を選抜する一つの指標を見出したものです。この研究成果は、「麹菌の接合型を指標とした米麹の評価」と題して「平成29年度 日本醸造学会大会」で10月12日発表します。

麹造りにおいては糖化力をはじめ麹菌のつくり出す酵素力の強さが重要視されており、これまでは、実際に造った麹を用いて各種の分析を行って、目的とする酒質の醸造に適した麹菌であるかどうかを評価してきました。麹菌には12,000の遺伝子が存在していますが、今回の研究では、その中で異なる遺伝子型の組み合わせを持つ接合型に着目して、遺伝子のタイプを判定、清酒用、醤油用、味噌用などで市販されている麹菌58種類を用いて、それぞれ麹を造り、糖化力と共に、清酒の醸造で重要視される酵素(α-アミラーゼ、酸性カルボキシペプチダーゼなど)の力価(酵素力の強さ)を測定しました。その結果、糖化力と接合型との間に相関が高く、米のデンプンを糖に分解するα-アミラーゼとの相関も比較的高いことがわかりました。

月桂冠では、1990年代後半頃から、麹菌の遺伝子を解析、有用な物質を生産する遺伝子を見出して研究用試薬の製造に生かすなどの応用に取り組んできました。その後、麹菌の持つ全ての遺伝子が解析されるようになり、食品や産業分野などへの応用も加速しています。今回得られた知見をもとに、酒造りに用いる麹菌の選定への活用や、麹菌の育種・改良の研究をさらに進めて行きます。

【学会での発表】
学会名: 平成29年度 日本醸造学会大会
発表日時: 2017年10月12日 9:30-9:45
会場: 北とぴあ つつじホール(東京都北区王子1-11-1)
演題: 麹菌の接合型を指標とした米麹の評価
研究・発表者: ○小高敦史、森本(榊原)舞子、松村憲吾、秦洋二(○印は演者)
【月桂冠総合研究所について】

1909(明治42)年、11代目の当主・大倉恒吉が、酒造りに科学技術を導入する必要性から設立した「大倉酒造研究所」が前身。1990(平成2)年、名称を「月桂冠総合研究所」とし、現在では、酒造り全般にわたる基礎研究を行うと共に、バイオテクノロジーによる新規技術の開発、製品開発まで幅広い研究に取り組んでいます。所長=秦 洋二、所在地=〒612-8385 京都市伏見区下鳥羽小柳町101番地。

※月桂冠ニュースに掲載している情報は、発表日現在のものです。最新の情報とは、異なる場合があります。

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