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発酵食品に「デフェリフェリクリシン」の機能性を付与
米麹での生産方法を月桂冠総合研究所が確立

2017年10月5日

月桂冠総合研究所は、抗酸化や鉄分吸収促進など機能性を持つペプチド「デフェリフェリクリシン」を、清酒原料のひとつ、米麹(こうじ)の製造工程で多量に生産する方法を確立しました。その生産量は、清酒醸造に用いられる一般的な米麹に含まれる10倍以上まで高めることができました。米を原料とした製麹でデフェリフェリクリシンを多量に造ることで、米麹を用いる発酵食品にその機能性を付与でき、食品産業への応用が期待できます。この研究成果を、「デフェリフェリクリシン高生産麹菌の製麹と応用」と題して、「平成29年度 日本醸造学会大会」で10月12日発表します。

今回の研究では、デフェリフェリクリシンを多く生産する麹菌(月桂冠が開発し、2012年3月に研究成果を発表、その後、研究開発を重ねた菌株)を用いて、麹造りの工程でデフェリフェリクリシンの生産性を高められる温度、湿度などの最適な条件を見出しました。この条件により、100キログラム規模にスケールアップした麹造りにおいても再現が可能であることを確認しています。

月桂冠では、麹菌がつくるデフェリフェリクリシンが、抗酸化作用により食品中の油脂の劣化を防ぎ、体内では脂質の酸化を抑え、鉄分を包み込むように結合するキレート作用によって鉄分の吸収を促進するなどの優れた機能性を有することを確認しています。今後、清酒をはじめとする発酵食品に機能性を付与することなど用途の開発を進め、産業での活用を目指していきます。

【学会での発表】
学会名: 平成29年度 日本醸造学会大会
発表日時: 2017年10月12日 10:00-10:15
会場: 北とぴあ つつじホール(東京都北区王子1-11-1)
演題: デフェリフェリクリシン高生産麹菌の製麹と応用
研究・発表者: ○伊出健太郎、柏原宏行、大澤麻水、戸所健彦、福田克治、堤浩子、秦洋二(○印は演者)
【月桂冠総合研究所について】

1909(明治42)年、11代目の当主・大倉恒吉が、酒造りに科学技術を導入する必要性から設立した「大倉酒造研究所」が前身。1990(平成2)年、名称を「月桂冠総合研究所」とし、現在では、酒造り全般にわたる基礎研究を行うと共に、バイオテクノロジーによる新規技術の開発、製品開発まで幅広い研究に取り組んでいます。所長=秦 洋二、所在地=〒612-8385 京都市伏見区下鳥羽小柳町101番地。

※月桂冠ニュースに掲載している情報は、発表日現在のものです。最新の情報とは、異なる場合があります。

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