麦汁の発酵液を蒸留した「ウィスキー」、「ワイン」を蒸留したブランデーは、樫や檜の樽に貯蔵します。貯蔵中、樽材が蒸留酒の不快成分を吸収、さらに、樽材の成分が溶け出して酒の香味の一部となり、色調も次第に濃厚となっていきます。
このような蒸留酒を「ブラウンリカー」と総称します。また、樽材を通して浸入した酸素によって、アルコールが酸化され、酢酸が生じます。これに共存するイソアミルアルコールが結合し、酢酸イソアミルを生成、芳香を放つようになります。さらにアルコール分子と水分子が結合して大分子を形成するなど、複雑な反応が進行し、優れた香味が作り出されます。
このような、貯蔵による変化を「熟成」と呼びます。ウィスキーでは3年以上、ブランデーでは6,7年以上、ときには50年を超えることもあります。1826年、連続式蒸留機(パテントスチル)が発明され、麦芽以外の他の穀類を使用した「グレインウィスキー」も出現しました。
麦芽だけを使用し、単式蒸留機(ポットスチル)で蒸留した「モルトウイスキー」にグレインウィスキーを混合したブレンディドウイスキーが造られるようになり、スコットランドのウイスキーが世界に普及するようになりました。
「アルコールと栄養」(光生館)より
(関連記事)
→蒸留酒とは
→ホワイトリカー
→ジン
→リキュール