生酒とは

「生酒」(なまざけ)は、「火入れ」と呼ぶ60℃ほどの加熱処理を一度もしない酒です。しぼりたてのフレッシュな香味を楽しむ酒で、冷やして飲むのに適しています。「生酒」(常温流通可能な商品)の賞味期間は、製造年月から約8ヶ月と設定しています(月桂冠の場合)。

ラインナップ
鮮度際立つ 生酒

加熱処理を一切行わない、フルーティな香りが贅沢に際立つ本格的な生酒。

●アルコール分 14度以上15度未満

香り華やか 純米大吟醸 生酒
甘辛:中-辛、濃淡:普通

華やかな香り、ふくよかな味わいが特徴の純米大吟醸生酒。

●アルコール分 15度以上16度未満

甘辛:中、濃淡:普通-淡麗
月桂冠 生酒 うんちくあれこれ 月桂冠 生酒 うんちくあれこれ
その1 生酒と生貯蔵酒、何が違うの? その1 生酒と生貯蔵酒、何が違うの?

生酒と生貯蔵酒は、製造工程に違いがあります。生酒は、火入れと呼ばれる60℃ほどの加熱処理を一度も行わないお酒です。そのため、しぼりたてのフレッシュな香味を楽しむことができ、冷やして飲むのに適しています。通常の日本酒は、火入れを貯蔵前と容器詰めの際の二度行います。生貯蔵酒は、生のまま貯蔵し、容器詰めの際に一度火入れを行います。

生酒、生貯蔵酒のできるまで(簡略図)

生酒、生貯蔵酒のできるまで(簡略図)

その2 生酒って昔からあるの? その2 生酒って昔からあるの?

古来、日本酒は神祭りや客を迎えるたびに造られ、飲み残すとすぐにすっぱくなり、味も香りも悪くなったので、その場で飲み干してしまう「待ち酒」でした。これが「生酒」のルーツです。その後、室町時代末期以降、火入れが行われはじめ、さらに江戸中期には寒造りが定着したこともあって、生酒を飲まれることが少なくなり、結果、火入れをした酒が主流となりました。
しかし近年、酒蔵で飲んだしぼりたての日本酒を楽しみたい、夏場に冷酒を楽しみたいなどの声を受け、再び生酒が商品化されるようになりました。

すでに月桂冠では、1934(昭和9)年6月1日、「冷用」を謳ったびん詰清酒を発売(冷用酒をアピールする昭和初期のチラシ)
すでに月桂冠では、1934(昭和9)年6月1日、「冷用」を謳ったびん詰清酒を発売(冷用酒をアピールする昭和初期のチラシ)
1984(昭和59)年、超精密ろ過技術の応用により日本酒で初めて常温流通が可能な「生酒」を発売(1980年代の生酒商品群)
1984(昭和59)年、超精密ろ過技術の応用により日本酒で初めて常温流通が可能な「生酒」を発売(1980年代の生酒商品群)
その3 生酒なのに冷蔵保存しなくて大丈夫なの? その3 生酒なのに冷蔵保存しなくて大丈夫なの?

月桂冠では、精密なろ過により酵母や酒を腐敗させる火落菌を除去し、さらに「限外ろ過」(ウルトラフィルター)と呼ぶ超精密ろ過によって常温流通が可能な生酒を実現しました。限外ろ過によって、酒中の酵素を90パーセント程度まで取り除くことで、酒質の変化を少なくして、しぼりたての香味を保持し、保存期間を大幅に延長できます。ただし、常温流通可能な生酒でも、通常の酒と同様、冷暗所で保存するなど、ていねいに取り扱うことが必要です。
この超精密ろ過技術の確立によって、安定した品質の生酒をお届けできるようになり、蔵元でしか味わえなかった、しぼりたてのフレッシュな風味を持つ日本酒が、家庭の食卓や飲食店で手軽に楽しめるようになりました。

もろみをしぼって、酒と酒粕に分離。管の中を流れるのは、しぼりたてのお酒
もろみをしぼって、酒と酒粕に分離。管の中を流れるのは、しぼりたてのお酒
超精密ろ過技術の応用により「生酒」の常温流通を可能にした。縦のパイプの中に、何本も束になった細いチューブ状の膜がある。この限外ろ過により、酒質を変化させる酵素を取り除く
超精密ろ過技術の応用により「生酒」の常温流通を可能にした。縦のパイプの中に、何本も束になった細いチューブ状の膜がある。この限外ろ過により、酒質を変化させる酵素を取り除く