日本生物工学会大会で「発酵の未来」を発信
月桂冠の研究者2名がシンポジウムに参画、次世代醸造から伝統を生かしたフードテックまで

2026年09月02日

月桂冠株式会社(社長・大倉治彦、本社・京都市伏見区)の総合研究所は、公益社団法人日本生物工学会が主催する第78回日本生物工学会大会で開催される2つのシンポジウムに参画します。

【開催概要】
学会名:第78回日本生物工学会大会
シンポジウム名:
○微生物インタラクションと生成AI技術を融合させた、革新的な発酵・醸造の未来への挑戦
○発酵を基盤とするフードテックの国際挑戦:伝統と革新で拓く食の未来
日時:2026年9月16日(水)9:30~11:30
会場:北海道大学 札幌キャンパス

日本の発酵・醸造技術は、日本酒や味噌、醤油などの食文化を支えてきた一方、近年では、微生物の働きを生かした「フードテック」や、AIなどの新しい技術と組み合わせた次世代のものづくりとしても可能性が広がっています。今回、月桂冠総合研究所の石田博樹と小高敦史は、異なるテーマを扱うシンポジウムでそれぞれオーガナイザーを務め、大学や企業など、異なる専門領域を持つ研究者・実務家とともに、発酵・醸造の新たな可能性について議論します。

微生物×生成AIで、次世代の発酵・醸造を考える
石田博樹は、本部企画シンポジウム「微生物インタラクションと生成AI技術を融合させた、革新的な発酵・醸造の未来への挑戦」のオーガナイザーを務めます。
本シンポジウムでは、発酵・醸造に関わる微生物の複雑な相互作用についての研究と、急速に進展する生成AI技術を組み合わせ、次世代の醸造技術の可能性を探ります。 
近年、微生物群集が発酵・醸造の品質や多様性に与える影響の解明が進む一方、生成AIについても、微生物データの解析、最適な発酵条件の探索、新たな微生物の探索などへの活用が期待されています。
シンポジウムでは、醸造や微生物研究などに携わる専門家が知見を持ち寄り、微生物と生成AIという異なる領域を融合することで、これからの発酵・醸造にどのような革新を生み出せるのかを議論します。

「国菌」麹菌から考える、日本発のフードテック
小高敦史は、シンポジウム「発酵を基盤とするフードテックの国際挑戦:伝統と革新で拓く食の未来」のオーガナイザーを務め、「『国菌』が紡ぐ食のイノベーション:麹による食の価値向上」と題して講演します。
本シンポジウムでは、発酵を基盤としたフードテックについて、微生物や発酵技術だけでなく、食品の機能や嗜好性の評価、消費者への訴求、用途開発、海外での事業展開など、幅広い視点から議論します。
大学や企業から異なる専門分野の登壇者が集まり、発酵食品を「つくる」技術から、そのおいしさや機能を「評価する」、新たな用途を「生み出す」、そしてその価値を国内外の消費者へ「伝える」ところまで、発酵を起点としたフードテックの可能性を多角的に考えます。
その中で小高は、日本酒、味噌、醤油、みりんなど、日本の食文化を支えてきた「麹菌」に着目します。麹菌は、さまざまな酵素をつくり、デンプンを糖に、タンパク質をアミノ酸などに分解することで、食品の甘味や旨味を生み出します。また、麹を利用した発酵食品や調味料には、調理の過程で香りを生み出したり、食材をやわらかくしたりする働きもあります。
今回の講演では、こうした麹の利用を、先人たちが長い年月をかけて築いてきた日本独自の「フードテック」ともいえる技術として捉え、その働きを現代の科学で捉え直し、新たな食の価値につなげていく可能性を紹介します。

異なる知見を掛け合わせ、発酵・醸造の新たな価値へ
月桂冠総合研究所では、長年の日本酒造りで培ってきた知見をもとに、麹菌をはじめとする微生物の研究から、新たな醸造技術や食品の開発まで幅広く取り組んでいます。
今回の2つのシンポジウムでは、異なる分野の知見を掛け合わせながら、発酵・醸造の未来について議論します。

月桂冠は、こうしたさまざまな分野の知見との交流を通じて、日本酒造りで培ってきた発酵・醸造技術の可能性を広げ、これからの食や酒造りにつながる新たな価値の創出を目指します。

月桂冠総合研究所

1909(明治42)年、11代目の当主・大倉恒吉が、酒造りに科学技術を導入する必要性から業界に先駆けて設立した「大倉酒造研究所」が前身。1990(平成2)年、名称を「月桂冠総合研究所」とし、現在では、酒造り全般の基礎研究、バイオテクノロジーによる新規技術の開発、製品開発まで、幅広い研究に取り組んでいます(所長=石田博樹、所在地=〒612-8385 京都市伏見区下鳥羽小柳町101番地)。

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