月桂冠、日本生物工学会の「功労賞」「奨励賞」をダブル受賞
民間企業単独の奨励賞受賞数は最多

2026年09月02日

公益社団法人日本生物工学会より、月桂冠株式会社(社長・大倉治彦、本社・京都市伏見区)の代表取締役副社長・秦 洋二(はた・ようじ)が「第20回 生物工学功労賞」を、総合研究所の副主任研究員・戸所 健彦(とどころ・たけひこ)が「第59回 生物工学奨励賞(江田賞)」を、それぞれ受賞しました。
当社から同学会の異なる賞を同年度に受賞するのは初めてのことです。功労賞は2009年以来2度目、奨励賞は2020年以来8度目の受賞となり、奨励賞については民間企業一社の受賞数として最多となります。

1.学会について

日本生物工学会は、生物工学に関する学理およびその応用の研究についての発表、知識の交換、会員相互および国内外の関連学協会との連携協力を促進し、生物工学の進歩普及を図ることを目的とする学術団体です。1923(大正12)年に大阪醸造学会として創立され、2022年に創立100周年を迎えました。

2.受賞内容

第20回 生物工学功労賞
日本生物工学会の事業推進に顕著な功労のあった同会会員に対して贈られる賞です。

受賞者:月桂冠株式会社 代表取締役副社長 秦 洋二
受賞課題:「学会活動への貢献と生物工学研究領域への貢献」
受賞講演:2026年9月15日(火)10:05~

受賞者コメント:この度の日本生物工学会功労賞の受賞にあたり、これまでご支援、ご協力いただきました関係各位の皆さまに改めて深く感謝申し上げます。日本生物工学会では、学会長を2年、副会長を4年務めるなど、長年にわたり学会の運営、発展に携わらせていただきました。また今回の受賞はこれら学会活動への貢献だけでなく、麹菌のグルコアミラーゼ遺伝子の研究をはじめとする生物工学分野での研究業績もご評価いただいたことは大変嬉しく思っています。これからも日本生物工学会をはじめとする関連学術団体において、月桂冠の研究活動が評価され、社業の発展につながっていくことを心より願っております。この度は誠にありがとうございました。

公益社団法人日本生物工学会「生物工学功労賞」一覧
> https://www.sbj.or.jp/awards/awards_koro.html

 
第59回 生物工学奨励賞(江田賞)
醸造(清酒など)に関する学理および技術の進歩・発展・拡張に寄与した同会会員に対し授与される賞です。

受賞者:月桂冠株式会社 総合研究所 副主任研究員 戸所 健彦
受賞課題:「麹菌におけるゲノム編集技術の開発と清酒オフフレーバー生成機構の解明」
受賞講演:2026年9月15日(火)13:30~

研究概要:麹菌は清酒や味噌、醤油などの製造に利用され、日本の発酵食品に欠かせない重要な微生物です。今回の受賞対象となった研究は、麹菌のゲノム編集*を行うための新しい手法の開発です**。本手法により麹菌の遺伝子機能を調べる研究を大幅に効率化することが可能となり、当社のみならず公的研究機関や他企業でも利用されています。さらに本手法を用いて、日本酒の好ましくない香り(オフフレーバー)の一つである4-ビニルグアイヤコールの生成に関与する遺伝子を同定しました。こうした一連の研究成果が醸造技術の発展に寄与したものと評価され、今回の受賞につながりました。

公益社団法人日本生物工学会「生物工学奨励賞(江田賞)」一覧
> https://www.sbj.or.jp/awards/awards_eda.html

 
(用語など補足)
*ゲノム編集:特定の遺伝子を狙って改変する技術
**本手法の利用は麹菌の基礎研究を目的としており、当社製品の製造にはゲノム編集技術を適用した麹菌は使用しておりません。

3.月桂冠の研究開発について

月桂冠は、1909(明治42)年、11代目当主・大倉恒吉が「品質第一主義」を掲げ、日本酒メーカーとして初めて研究所「大倉酒造研究所」を創設しました。酒造りの現場と研究のつながりを重視し、先端科学を醸造に応用する体制を確立。1990(平成2)年に「月桂冠総合研究所」と改称した現在も、麹菌や酵母などの醸造微生物の研究から新商品開発まで、常に革新性・創造性をもって幅広い技術開発に挑戦しています。近年では、日本酒初の「糖質ゼロ」の開発をはじめ、麹菌におけるゲノム編集技術の基礎研究、麹菌を活用したPET分解酵素生産の検討など、酒造りの枠を越えたサステナビリティへの貢献にも取り組んでいます。

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