コーヒーの世界では、口に含んだ瞬間に感じる質感のことをマウスフィールといい、舌に乗った時の重さや流れるスピードをバターやオイル、ベルベットといった様々な言葉でたとえます。
香りについては、日本酒と同じくフルーティといった表現をよく使いますね。
でもこの言葉、ビッグワード過ぎてなかなかお客様には伝わりづらいんです。
なので従業員にレクチャーするときも、それは「ストロベリーのような甘酸っぱさ」なのか、「シトラスのような柑橘系」なのか、など具体的に表現するように伝えてます。

もちろん私のお店でもチーズケーキを販売しています。
コーヒーとチーズケーキのマリアージュをわかりやすく表現するならば、「＋－(プラスマイナス)」といったところでしょうか。濃厚で甘いチーズケーキを食べた後に、苦めのコーヒーで口の中をフラットに戻す、そんなマリアージュです。ランチタイムや夕方、ちょっと気分を落ち着かせたいシーンに向いています。
一方でチーズケーキと「うたかた」は、甘みと酸味を持つもの同士が合わさって、相乗効果が生まれる、そんな「＋と＋(プラスとプラス)」のマリアージュを感じました。だから、コーヒーとは楽しむシーンや気分が全然違う。
楽しい夜のために皆で集まって、食べて飲んで気分を高めていく。そんなシーンに「うたかた」はピッタリだと思いますね。

グラスを傾けたときにふわっとフルーティな香りが広がりますね。飲んでみると、炭酸がきめ細かく、お米の旨みもしっかり感じられてとてもおいしい。スパークリングワインみたいに、お祝いの席で飲んでいただくのも良いですね。どんなお料理とも相性が良さそうです。
お店のコース料理では終盤に麻婆豆腐を提供していて、お客様はお酒とあまり合わせず、白ご飯と合わせる方が多いんです。実は私もアルコールと合わせず、断然白ご飯派です。ビールだとお腹も膨れてしまいますし、麻婆豆腐とあまり合わない印象があるんですよね。

当店の唐揚はもも肉は一切使用せず、全てむね肉を使用しています。
だから、大判なのにカラッとジューシーに揚がって柔らかな食感に仕上がります。あっさりながら素材本来の旨みが存分に楽しめる、70年以上変わらない当店自慢の看板メニューです。
当店はビヤレストランですので、もちろん一番注文いただくドリンクはビール。唐揚とビールを組み合わせた注文は、頼まないお客様の方が少ないくらいの定番セットです。